2018/03/01
ごきげん、いかがですか?
私は福岡県や佐賀県で、話し方やコミュニケーションに関する仕事をしています。
sponsored link
「頑張って」という言葉が意味するところ
日常の会話の中で、「頑張って」や「頑張れ!!」という言葉、使っていませんか?
言葉の意味としては
- 困難にめげないで、努力してやり抜く
- 自分の考えや意志を、どこまでも通そうとする。我 (が) を張る
といったことが知られています。
もちろん、この言葉を使うこと自体は問題ありません。
むしろ、家族や親しい友人、仲間に対して激励の気持ちでかけてあげることは多いと思います。
ただ、使い方や場面によっては、逆の効果を生む可能性も秘めています。
知らずにプレッシャーを与えていないか
それでは、声をかける側とは逆に、「頑張って」と声をかけられる側に立って考えてみましょう。
率直に言うと、「頑張って」と言われる立場の人は、すでに頑張っていますよね。
勉強や仕事、家族や恋人のこと。
生きるか死ぬかの人生の問題に至るまで。
程度の差こそあれ、頭や体を懸命に使っている人は、充分頑張っているのです。
そこに、「頑張って」と声をかけられたらどうでしょう。
プレッシャーに潰されそうになる人もいます。
もちろん、相手によっては嬉しくも感じるでしょう。
大事なスポーツの試合で、大好きな人から「頑張って」と言われたら、アドレナリン全開で勝負を挑めるかもしれません。
でも、そんな立場の人ばかりではないのです。
すでに悩み、苦しみ、気力も体力も限界にきている人が「頑張って」と言われたら、それはプレッシャー以外の何物でもありません。
激励よりも、共感する
大切なことは、相手の立場に立ってみることです。
その人が今どんな状況なのか。
辛いのか、苦しいのか。
恋愛で悩んでいるのか、お金で困っているのか。
「頑張って」と声をかける前に、まずは相手の気持ちに共感してあげましょう。
- 大丈夫か?
- 辛いよね。
- 苦しいよね。
- あなたの頑張りは、充分に伝わっているよ。
この言葉は、決して甘やかすのではありません。
気持ちを和らげてあげることが大切なのです。
頑張らないといけないことは、本人が一番わかっているのです。
そこに、誰か一人でも理解者(共感者)が現れるだけで、気持ちはすごく救われるものです。
ひとこと
人生には、苦しいこともたくさんあります。
思いのままにいかないことが、ほとんどです。
それでも、みんな懸命に自分の人生を歩いています。
闘っている人もいます。
折れかけている人もいます。
全くの他人ではなく、その人のことを本当に思うのであれば、その悩みが何なのか。
苦しみはどこからきているのか。
そこに目を向けて、共感してみましょう。
「頑張って」と言われるよりも、前に進むチカラが湧いてきます。
人生には、休息を取って次なるステップのために気持ちを整えることも必要です。
コミュニケーションとは、相手を活かすことです。
そのために、言葉や気持ちが一方通行になっていないか、時には考えてみましょう。