2018/03/01
ごきげん、いかがですか?
九州北部の風光明媚な街、佐賀県唐津市にある呼子エリア。
イカの街としても知られ、休日には「イカの活造り」を求めて多くの観光客が訪れます。
そんな呼子にある加部島(かべしま)には、肥前国最古と伝わる田島神社が鎮座されています。
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海に囲まれた美しい島
加部島へは呼子大橋という、美しい橋が架かっています。
平成元年に開通し、素晴らしい呼子の海や遥かな島々を眺められる人気のルートです。
加部島にわたると、クルマで5分ほどで田島神社へと行くことができます。
海のそばに位置する田島神社は、晴れた日にはとくにオススメですよ。
旧社格は国幣中社
近くに駐車場があり、そこから歩いて向かいます。
創祀年代は不詳で、肥前国最古と伝わっています。
社伝によると天平三年(731)に稚武王を配祀したとあり、江戸時代には唐津藩の祈願所となりました。
明治4年には、国幣中社に列格されています。
御祭神は多紀理毘賣尊(たぎりひめのみこと)・市杵島比賣尊(いちきしまひめのみこと)・多岐津比賣尊(たぎつひめのみこと)の三女神です。
海の神・航海の神として信仰されており、もちろん加部島の氏神様としても厚く崇敬されています。
相殿として大山祇神と稚武王尊(仲哀天皇の弟)を配祠されています。
海を見つめる社殿
境内に入ると、視界には碧い海が清々しく映ります。
立ち姿が凛々しい狛犬も睨みを利かせていますね。
楼門へと続く石段を上がっていきます。
振り返ると、こんな風景が。
まさに、海のそばという表現がぴったり。
楼門をくぐると、拝殿と本殿が見えます。
田島神社は全国的にも九州でも、最も古い神社の一つとされています。
奈良時代の天平10年には大伴古麻呂に勅命があり、田島大明神の御神号をお贈りなされたそうです。
海陸交通安全、航海安全、船舶守護など海運漁業者の崇敬が極めて厚く、五穀豊穣や商売繁盛の祈願所でもあります。
縁結びの佐與姫神社
境内には朱塗りの佐與姫神社があります。
悲恋物語である、松浦佐用姫伝説にまつわる社です。
唐津地方の古い伝説や歴史を書いた、風土記(ふどき)と呼ばれる八世紀の書物の中に、後に「松浦作用姫(まつうらさよひめ)伝説」といわれるようになる話があります。
簡単にご紹介します。
朝廷の命を受けて唐津にやってきた青年武将、大伴狭手彦(おおとものさでひこ)は、朝鮮半島へ渡っていく準備を整える間、土地の長者の館に滞在しました。
そこで、長者の娘であり、狭手彦の身のまわりの世話をしていた佐用姫と恋に落ち、夫婦の約束をかわします。
やがて準備が整い、別れの船出がやってきました。
船は松浦の港を出港し、佐用姫は玄界灘を見渡せる山(鏡山)に登って、遠ざかる船に領巾(ひれ)を振り続けました。
船が見えなくなると、佐用姫は西の港「呼子」まで追いかけていきます。そして加部島の天童岳に登って、船を探しました。
しかし、海原にはすでに船の姿はなく、佐用姫は悲しみのあまり七日七晩泣き明かして、とうとう石になってしまいました。
このような物語です。
佐用姫が石になったと伝わる望夫石をお祀りしたのが佐與姫神社であり、のちに唐津城の姫君などがお忍びで参拝されたとあります。
そのため、縁結びの守神として信仰が厚く、県内外から多くの方がパワーを求めて訪れておられます。
情報とアクセス
「田島神社」
「佐與姫神社」
唐津市呼子加部島3965
唐津市内から国道204号を利用して呼子へ。
呼子大橋を渡り、丁字路を右折。
右手に海を見ながら道なりに進み、案内板に従って田島神社へ。
バス利用の場合は、昭和バスが唐津市中心部と呼子を結んでいます。
ひとこと
呼子周辺は見どころがいっぱい。
目に優しい風景や、お腹に優しい美味しいもの。
そして、足を伸ばせば名護屋城跡などの歴史を感じるエリアもあります。
唐津へのドライブには、もってこいのスポットですね。
それでは、ごきげんよう。
コメント
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